
知ってて良かった!カーライフを快適にするために~自動車ガラス豆知識~
自動車のガラスも、安全性や快適性を保つために重要なパーツの一部です。たとえば、ガラス一枚に少し手を加えることで劇的に車内環境を改善できることもあれば、小さな油断が大事故を招く恐れもあります。自動車ガラスの特徴と適切なお手入れ法を再度確認しましょう。
主に使われている自動車ガラスの紹介
合わせガラスとは
合わせガラスとは、2枚以上のフロートガラスの間に中間膜を挟み、熱と圧力で貼り付けてできるガラスのことです。主に高い安全性が求められる、フロントガラスに用いられています。2枚以上のガラスを合わせている為、表面が破損した際にもう1枚のガラスが衝撃物の貫通を防いでくれます。ガラスとガラスの間にある中間膜は粘着性が高く、それによって破損した欠片が周囲に大きく飛び散ることはありません。
中間膜は樹脂で作られており、とても強靭な上に紫外線を99%以上カットする効果があります。通常のガラスと比較すると2倍以上のカット率です。
合わせガラスがフロントガラスに適している理由は、安全性だけではありません。たとえば、透過性においても非常に優れています。合わせガラスは無色透明で1枚板のガラスと同等の透明度を誇ります。運転に必要な視界をしっかり確保でき、厳しい条件下でも大きな変質はなく透過性を保てるガラスです。
強度においても非常に優れています。合わせガラスは外側と内側、双方から破損させないと壊すことができません。ガラスとガラスの間には特殊フィルムが施され、切断も困難です。防犯対策にも適しているため、フロントガラスに限らず、リヤガラスやドアガラスにも採用する車が増えています。ちなみに、新幹線の前面ガラスも同様の構造です。
また、中間膜はデザインを施すことが可能で、ある程度の色や柄を自由に選ぶことができるのも特徴の一つです。防犯性の高さとデザイン性を兼ね備えていることで、近年では住宅のドアや屋内の装飾、店舗にも用いられるようになりました。
強化ガラスとは
強化ガラスは、車の中で主にドア部分、サイドウィンドウやリアウィンドウに使われています。その名前の通り衝撃に強く、正面からの衝撃を受けた場合の強度は、通常のガラスの約4倍です。通常のガラスを600~700度の高温に加熱、その後急速に冷やすことで作られます。
大きな特徴は割れにくさです。尖った硬いものでなければ、そう簡単に割れることはありません。たとえば、時速100kmで走行中に3cm程の小石が強化ガラスに直撃しても割れる心配がなく、ドライバーの安全を確保することができます。
また、万が一割れることがあっても、その破片は小豆程度の小さな粒上になります。破片は角が鈍角で、通常のガラスが割れた時のように破片で大きな怪我をするリスクを小さくすることができます。ただし、飛散防止効果はありませんので、大きく破片が飛び散る性質があります。
強化ガラスは、車だけではなく安全面が求められる物や場所にも広く用いられています。たとえば、ガラス製のテーブルなどがそうです。万が一割れてしまった場合でも怪我の心配が少ないことから、「安全ガラス」とも呼ばれています。
このように強度が高く、安全性の高い強化ガラスですが、実は防犯には向いていません。強化ガラスは製造工程の中でできる表面の膜によって強度を上げているのですが、この膜は非常に薄いのが特徴です。一度表面の膜を壊してしまえば粉々になってしまいます。
強化ガラスと防犯ガラスが同じものと考える人も少なくないようですが、まったく別物ですので覚えておきましょう。
熱線カットガラスとは
熱線カットガラスとは、断熱ガラスとも言われ、その名が示すように熱を遮断する機能を備えています。熱の原因である近赤外線から中赤外線を高い確率でカットします。
車内が高温になるのを防ぎ、エアコンの過剰使用を抑えることが可能です。併せてエンジンやガソリンの出費も抑えることができるため、コストパフォーマンスやエコロジーにも貢献できるガラスと言えます。
紫外線の遮断効果も高く、日差しが強い日の運転でも日焼けを防ぐことが可能です。女性ドライバーや子供の日焼けを防ぐ目的で求めるケースが多くみられます。
また、熱線はカットしますが、ETCやカーナビなどの電波を遮断する効果はありません、安心して備え付けることができます。もちろん車検や法律においても問題はありません。
プライバシーガラスとは
プライバシーガラスとは主に自動車に使われるガラスで、プライバシーを守る機能、つまり車外から車内を見えないようにする機能を備えています。その他、熱線カットガラスと比較すると効果は劣るものの、紫外線や赤外線も防ぐ効果もあり、日焼けや車内温度の上昇を防いでくれます。
プライバシーガラスの多くは、可視光線の透過率が低く設定されています。強化ガラスに直接色を流すことで生成されますが、素材が強化ガラスであるため、破損した際の飛散防止機能が乏しい点には注意が必要です。
また、可視光線の透過率の低さは、車内から車外を見るときにも影響がでるため、主に後部座席のガラスに利用されます。曇天や夜間の運転においては、視認性に難があるため、フロントウィンドウやフロントサイドウィンドウへの使用は法律上禁止です。
融雪・融氷ガラスとは
融雪・融氷ガラスとは、氷や雪を溶かす機能を備えたガラスです。降雪時の走行の際、ワイパーで落とした雪を加熱することで融かしたり、ワイパーが凍結した際に氷を融かすことで、ワイパーが正常な範囲で機能するように補助したりする役目を担っています。
フロントガラスで利用され、リヤガラスにある熱線と同様の伝導性インクをプリント焼付しています。主に雪の多い地域や、それを想定した寒冷地仕様車に採用されているガラスです。
遮音ガラスとは
遮音ガラスとは、音を遮るガラスです。車外の音だけではなく、エンジン音など、車内の騒音を遮る効果もあります。
車内の騒音の多くは、ガラスを通して発生するため、遮音ガラスによる騒音防止は非常に有効です。その遮音性は高く、高品質のものであれば図書館に居るかのような静けさを得られます。
遮音ガラスの生成の仕組みは特殊です。合わせガラスにある中間膜を利用し、そこに遮音材を挟むことで音を軽減させています。メーカーによって、特定の音だけカットしたり、ガラスの厚みにこだわったりと、その特徴はさまざまです。
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